オカリナ日和っ

ネクソンのオンラインゲーム TWのルシアンへの愛と妄想を語るブログです

気になる、だから・・・(3)

「私を心配してくれていたのですね」

ランジエは笑顔でこちらを見た。うん、笑顔なんだけど、いつもと少し違う。

この笑顔は僕にしか見せない笑顔で、この時のランジエは少しだけ意地悪なんだ。

「あのねっ、迷惑してるのかなって思ったんだ、僕の勘違い。ごめんねランジエ」

素直に謝ることにした。勘違いで騒いでしまった訳だし。

「謝らないで下さい それよりも、先ほどの続きを聞かせて下さい」

「さ、さっきのって な、何のことかな?」

僕は自分で言った事を思い出して、しがみついたままだった腕を離した。きっと顔は真っ赤になっているはず。

笑顔のままランジエは、僕に顔を寄せて小声で囁いた。

「僕だってランジエの事が・・・その続きを教えて下さい」

「うぅ・・・」

やっぱりこの笑顔のランジエは意地悪だ。僕をチクチクとイジメてくる。

「言って下さらないと、わかりませんよ?そのような格好をしてまで、私を助けようと思った理由は?」

ここは逃げちゃえ。そうだよ、イスピンに制服を返さなきゃいけないしね。

「ぼ、僕、用事があったの思い出したんだ。先に行くねー」

そう言って僕は立ち上がった。

・・・・・

その姿を見て、ランジエは驚いた表情をして、上着を脱いで僕にかけてくれた。

「どうしたの?別に寒くな・・」

僕が言い終わる前に、ランジエが静かな声で遮った。

「あなたは、そんな格好で走り回ってたんですか?」

静かだけど、怒ったような声だ。

そんな格好って。そりゃ、女装なんて変だろうけど、怒るような事じゃないじゃないか。

なんで怒っているのか分からない僕に、小さなため息をついてランジエは続けた。

「教室の窓を見てください。分かりましたか?」

そこには超ミニスカートの女子用ブレザーを着た僕が立っていた。

サイズは合うけど、この制服はイスピンのだもんな。身長差を忘れていた・・・。

かなり露わになった太ももと、イスピンと同じ白いニーソックスが目立っている。

「あ、こんなに短いなんて気がつかなかったよ。スカートってひらひらしてて着てる感じがしないんだよね」

僕は自分の奇妙な姿に笑い出したくなった。

でも、ランジエは真面目なまま言葉を続けた。

「もう少し、自覚して下さい」

「似合わないのは分かったよ だからこれから返しに行くの」

そう言うと、ランジエは二度目のため息をついた。むぅ、何で怒るんだよ・・・

「ルシアン、あの・・・その制服ですが、似合っていると思います」

少し困ったような、照れたような表情でランジエが言ってくれた。

こんなランジエって、初めて見るかも。

「ですから、大勢の前で、そのような格好をしないで下さい その、心配ですから」

こ、こんな格好が似合うって?かっこいい僕にこんな女の子の制服が?

「こんな、女の子の制服なんて僕に似合ってないよ・・・」

不満を言いながらも、僕はランジエに似合うって言われて、嬉しくてついニヤけてた。

ランジエもそれが伝わったみたいで、優しい表情に戻っていた。

でも、心配って・・・何が心配なんだろう?

よく分からないけど、僕はランジエのジャケットを借りたまま一緒に更衣室に向かった。

 

 

・・・・何か続きそう? 

いいえ これで終わりですよ(๑≧౪≦)