オカリナ日和っ

ネクソンのオンラインゲーム TWのルシアンへの愛と妄想を語るブログです

薔薇の君へ・・・(2)

前回の続きです

 私はルシアンと一緒に薔薇を楽しんでいた。もう『連れて来られた』ではない。
蒼い薔薇の隣には、白い薔薇が咲いている。
「では、こちらの白い薔薇はいかがですか?」
今は学内なので制服を着ているが、ルシアンは普段は白い服を愛用している。
そんな普段着の色と彼の純粋なイメージが合わさって、私は白い薔薇を差した。
「えっ これって薔薇だったの?」
ルシアンが驚いたのも判る。
私が差した薔薇は小ぶりで花弁も少ない。原種に近い種類なのだろう。
だが、それがかえって健気で可愛らしく見える。
「この薔薇まだ蕾も多いね でも元気に咲いてる えへへ、僕の薔薇だ」
そう言って笑ったルシアンは、小ぶりな白い薔薇に似ていると思った。
「それにさ、ランジエの隣だもん さみしくないね。

どのくらい、私たちは薔薇に見とれていたのだろうか。
もう夕方近いことに気づいた時
『ルシアン・・・』
遠くから、ルシアンを呼ぶよく知った声が聞こえた。
「あっ、ボリス 戻ったんだ」
ルシアンは嬉しそうに振り返った。
(ボリス・・・戻ってきたのか・・・)
「今帰るよ」
ルシアンがボリスの元に駆け出そうとしている。
(やっと、私は私の静かな時間に戻るんだ。部屋に戻って読書を続けよう・・・)
そう思っているのに、手が勝手に動いていた。
私の手はルシアンの手首を掴み、彼を引き止めていた。
「ランジエ?どうしたの?」
ルシアンは不思議そうに私を見る。
(当然だと思う 私だって分からない 一人の時間に戻りたいはずなのに・・・)
なのに、今度は勝手に言葉が出る。
「ルシアン、また来ましょう その・・・二人でまた薔薇を見に来ましょう」
(私は何を言っているんだろう 何を望んでいるんだろう・・・)
「あっ やっと『ルシアン』って呼んでくれたね やったぁ」
「え、あ、すみません、馴れ馴れしくしてしまって」
無意識に、呼び捨てにしてしまっていたのか、私らしくない)
ルシアンは私の側に戻ってきていた。
「それで、いいんだよ また一緒に薔薇見に来ようね、ランジエ」
「その時はさ、僕の薔薇もっと咲いてるといいなっ」
じゃーねっ と言って手を振り、今度こそルシアンは元気に駆け出して行った。
そんな彼の背中を見ながら、私は我ながら不可解な行動を取った理由を考えていた。
目的には何の関係もない、私らしくない行動。
(理屈ではなく、私は・・・あのままルシアンと一緒にいたいと思っていた・・・)
友人になれば共に過ごせる時間も増える。
そうすれば、『理由』も分かるだろう。


「また来ますね、ルシアン・・・」
そう小声で言って、私は白い薔薇に触れた。
気のせいか、触れた花弁は暖かくルシアンの手に触れたようだった。

 

ランジエはまだ自分の感情が整理できてない状態。

この状態も初々しくていいですね(*´▽`*)

翌日から、白い薔薇に会いに菜園を訪れるランジエとかいいと思う

本を持ち込んで、白薔薇の隣で読書とかね(^ω^)